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カンボジアのグリーン・シーズン
仏教暦のお正月ころから雨季になること、水位が大きく変わるトンレサップ湖、高床式の家屋、西バライという水浴び場と日本の夏、雨季は生命力を感じるグリーン・シーズンであることについて。
アンカー峯尾武男さん:アジアリポートです。初めにカンボジアからのリポート。メリディアンホテル&リゾート(Le Méridien)営業担当の松井丈美さんと電話がつながっています。松井さん。
はい。こんばんわ。
アンカー:こんばんわ。今日はアンコールワットが近くにあるシェムリアップからのお話だそうですけれども、もう雨季に入っているんですか。
はい。そうですね。
今年は例年より少し早くスタートしまして、だいたい毎日のように一度雨が降るペースになっています。
仏教暦に従うカンボジア人のお正月というのが4月13日なんですね。
だいたい、この時季から暑さが増して、雨季が始まるというのが例年の暦になります。
アンカー:雨季の雨の降り方というのは、激しい雨が降るんでしょ。
ええ。ものすごく激しくて、スコールとよぶ雨が1日に1回あります。
そういうのが雨季のスタートになります。
アンカー:雨が降ると気温が少しは下がってくれるんですか。
はい。そうなんですね。
気温がぐんぐん上がってきますと、雲が厚くなってきまして、一気に雨で落ちてくる感じです。
アンカー:なるほど。そうですか。今日はシェムリアップのわりあい近くにある地域の、ちょっと珍しい話をしてくれるそうですね。
はい。そうですね。
観光客の方々にも、名前はお馴染みがあると思いますトンレサップ湖という湖がありまして、これがシェムリアップの街の南側にあるんですね。アジアでも大きな淡水湖として知られている湖なんですが、この湖が生き物のように姿を変えます。
亜熱帯の特徴で、雨季と乾季の異なる気象状況下で、湖の水位が5mから6mぐらい違うんですね。
アンカー:雨季のほうが水位が高いと。
はい。干上がってくると5m、7m下のほうの土が見えてきます。
湖の面積は、雨季ですと1万2000平方kmあるのに対し、乾季ですと2500平方kmぐらいに縮んでしまうんです。
ですから、この船着場まで行くのにも、だいたい車と徒歩で行くんですが、30分ぐらい時間が変わってきます。
アンカー:はああ、なるほどね。人々の生活にも大きな影響が出てくるんでしょ。
そうですね。このトンレサップ湖のちょっと奥に入った村なんですが、コンポンプルック(コンポンプロ、Kampong Phluk)という村は、ものすごく面白い家屋が点在しています。
高床式というのは陸上から3mぐらいの高さなんですが、この辺の村ですと、だいたい10mぐらいの高さがあります。
アンカー:すごい高い所に家があるんですね。
ええ。本当に見上げるほどなんです。
この床下の部分が非常に特徴がありまして、竹を組み合わせて、工事現場の足場みたいに組んだ上に家が建っているんです。
アンカー:はああ、なるほど。それが10mぐらいあるということですか。
そうなんです。下のほうが不安定そうなんですが、上にはしっかりしたお家が、平屋建てですけれども大きなものが建っていまして、乾季にはちょっと見ると鳥小屋のようにも見えます。
アンカー:なるほど。そんな高い所に住んでいる人は、だいたい一軒の家にどれぐらいの方が住んでいるんですか。
カンボジアは子沢山の家族構成になりますので、10人ぐらい住んでいたり、2、3家族が一緒に20人、30人で住んでいたりする家もあります。
アンカー:ああ、そうですか。全景が見えるのは水が引いた乾季の間だけですか。
そうですね。足組みが見えるのは乾季だけで、次第に今の時季ぐらいから、高さが低くなってくるように見えます。
アンカー:水位のほうが上がってくるものだから、家が低く見えるんですね。
そうです。
アンカー:それで、水がすぐ近くまで来るということは、よそへ出かけるには船でないと、どうしようもなくなるということですか。
そうなんです。
ただ、周りには木が生えていまして、10m近くも水位が変わってきますと、水面には木の根ではなく枝が出ているんです。
ですから、皆さんの移動手段は、手漕ぎのボートが主流になります。
うっそうと茂る枝の間をボートが縫って行きますので、静寂さと清涼感というのが、灼熱の陸上から行くと本当に別世界のようで、非常に気持ちいいです。
アンカー:気持ちがいいですと、松井さんが仰るということは、ご経験ありですか。
はい。行って参りました(笑)
アンカー:鳥がたくさんいるんですって?
特に、雨季の終わりぐらいになりますと、100を超える種類の鳥たちが集まって来るんですが、もう今の時季から三々五々。サギなんかですと、もう数十種類ぐらいいるそうです。
アンカー:ボートにゆらゆら揺られながら、そういうものが眺められると。
はい。
ただ、カンボジア人はお家ですとか、鳥というのは特別なものではないみたいなので、本当にボートの上でゆらゆらと涼んでいる感じですけれども。
アンカー:あと、この時季ちょっと楽しめるような所って、どんな所がありますか。
意外と日本の風景に似た所がありまして、西バライという、カンボジア人の水浴場にもなっている貯水池があります。
幅がだいたい2.3kmぐらいで、全長が8kmぐらいの貯水池なんです。
アンカー:大きいですね。
はい。昔、王様の権力の象徴として作られたので、ちょっと仰々しい感じがするのですが、近くにヒンズー教の神話にも出てくるメル山という山があります。
参拝客などがそこへ集まった後に、水浴びをしていく人で賑わっています。
お休みの日なんかは、特に人が集まってきます。
入り口部分に、車というよりもバイクと自転車がぎっしり並んでいまして、帰り際の夕方には日本の浴衣姿のように、こざっぱりとタオルを肩に掛けて行く姿などは、本当に日本の夏のようです。
アンカー:雨季が本格化すると、植物が活き活きとしてくるというのはあるんですか。
最近では雨季とよばずに、私たちはグリーン・シーズン(Green season)とよぶんですけれども、赤土のほこりが全部洗い流されて、濃い緑の平原が現れまして、緑の手毬(てまり)を乗せたようなシュガーパーム(ウチワヤシ、Borassus flabellifer)の木が、一本一本というふうに見えてくるんです。
そこがものすごく生命力を感じるシーンでして、まさにグリーン・シーズンという感じです。
アンカー:シュガーパーム?パームっていうのはヤシで。
そうですね。ただ、形がひょろひょろって背が高くなりまして、上のほうに球形状の葉っぱが生えます。
樹液から砂糖を作ったり、飲料酒を造ったりする木になります。
アンカー:ああ、そうですか。そうすると、この時季というのは地元の人たち、あるいは松井さんのように、そこで生活をしている人たちにとっては、いいシーズンということになるんでしょうかね。
私は非常に活き活きしていて好きな時季です。
乾季には味わえない、自然がくれる産物にすごく感謝できる時季になります。
アンカー:ああ、そうですか。では、お仕事もお忙しいでしょうけれども、このシーズンもまた大いに楽しんでください。
はい。ありがとうございます。
アンカー:ありがとうございました。おやすみなさい。
おやすみなさいませ。
10日放送カンボジア・シェムリアップから松井丈美さんのレポート
アンカー峯尾武男さん:アジアリポートです。初めにカンボジアからのリポート。メリディアンホテル&リゾート(Le Méridien)営業担当の松井丈美さんと電話がつながっています。松井さん。
はい。こんばんわ。
アンカー:こんばんわ。今日はアンコールワットが近くにあるシェムリアップからのお話だそうですけれども、もう雨季に入っているんですか。
はい。そうですね。
今年は例年より少し早くスタートしまして、だいたい毎日のように一度雨が降るペースになっています。
仏教暦に従うカンボジア人のお正月というのが4月13日なんですね。
だいたい、この時季から暑さが増して、雨季が始まるというのが例年の暦になります。
アンカー:雨季の雨の降り方というのは、激しい雨が降るんでしょ。
ええ。ものすごく激しくて、スコールとよぶ雨が1日に1回あります。
そういうのが雨季のスタートになります。
アンカー:雨が降ると気温が少しは下がってくれるんですか。
はい。そうなんですね。
気温がぐんぐん上がってきますと、雲が厚くなってきまして、一気に雨で落ちてくる感じです。
アンカー:なるほど。そうですか。今日はシェムリアップのわりあい近くにある地域の、ちょっと珍しい話をしてくれるそうですね。
はい。そうですね。
観光客の方々にも、名前はお馴染みがあると思いますトンレサップ湖という湖がありまして、これがシェムリアップの街の南側にあるんですね。アジアでも大きな淡水湖として知られている湖なんですが、この湖が生き物のように姿を変えます。
亜熱帯の特徴で、雨季と乾季の異なる気象状況下で、湖の水位が5mから6mぐらい違うんですね。
アンカー:雨季のほうが水位が高いと。
はい。干上がってくると5m、7m下のほうの土が見えてきます。
湖の面積は、雨季ですと1万2000平方kmあるのに対し、乾季ですと2500平方kmぐらいに縮んでしまうんです。
ですから、この船着場まで行くのにも、だいたい車と徒歩で行くんですが、30分ぐらい時間が変わってきます。
アンカー:はああ、なるほどね。人々の生活にも大きな影響が出てくるんでしょ。
そうですね。このトンレサップ湖のちょっと奥に入った村なんですが、コンポンプルック(コンポンプロ、Kampong Phluk)という村は、ものすごく面白い家屋が点在しています。
高床式というのは陸上から3mぐらいの高さなんですが、この辺の村ですと、だいたい10mぐらいの高さがあります。
アンカー:すごい高い所に家があるんですね。
ええ。本当に見上げるほどなんです。
この床下の部分が非常に特徴がありまして、竹を組み合わせて、工事現場の足場みたいに組んだ上に家が建っているんです。
アンカー:はああ、なるほど。それが10mぐらいあるということですか。
そうなんです。下のほうが不安定そうなんですが、上にはしっかりしたお家が、平屋建てですけれども大きなものが建っていまして、乾季にはちょっと見ると鳥小屋のようにも見えます。
アンカー:なるほど。そんな高い所に住んでいる人は、だいたい一軒の家にどれぐらいの方が住んでいるんですか。
カンボジアは子沢山の家族構成になりますので、10人ぐらい住んでいたり、2、3家族が一緒に20人、30人で住んでいたりする家もあります。
アンカー:ああ、そうですか。全景が見えるのは水が引いた乾季の間だけですか。
そうですね。足組みが見えるのは乾季だけで、次第に今の時季ぐらいから、高さが低くなってくるように見えます。
アンカー:水位のほうが上がってくるものだから、家が低く見えるんですね。
そうです。
アンカー:それで、水がすぐ近くまで来るということは、よそへ出かけるには船でないと、どうしようもなくなるということですか。
そうなんです。
ただ、周りには木が生えていまして、10m近くも水位が変わってきますと、水面には木の根ではなく枝が出ているんです。
ですから、皆さんの移動手段は、手漕ぎのボートが主流になります。
うっそうと茂る枝の間をボートが縫って行きますので、静寂さと清涼感というのが、灼熱の陸上から行くと本当に別世界のようで、非常に気持ちいいです。
アンカー:気持ちがいいですと、松井さんが仰るということは、ご経験ありですか。
はい。行って参りました(笑)
アンカー:鳥がたくさんいるんですって?
特に、雨季の終わりぐらいになりますと、100を超える種類の鳥たちが集まって来るんですが、もう今の時季から三々五々。サギなんかですと、もう数十種類ぐらいいるそうです。
アンカー:ボートにゆらゆら揺られながら、そういうものが眺められると。
はい。
ただ、カンボジア人はお家ですとか、鳥というのは特別なものではないみたいなので、本当にボートの上でゆらゆらと涼んでいる感じですけれども。
アンカー:あと、この時季ちょっと楽しめるような所って、どんな所がありますか。
意外と日本の風景に似た所がありまして、西バライという、カンボジア人の水浴場にもなっている貯水池があります。
幅がだいたい2.3kmぐらいで、全長が8kmぐらいの貯水池なんです。
アンカー:大きいですね。
はい。昔、王様の権力の象徴として作られたので、ちょっと仰々しい感じがするのですが、近くにヒンズー教の神話にも出てくるメル山という山があります。
参拝客などがそこへ集まった後に、水浴びをしていく人で賑わっています。
お休みの日なんかは、特に人が集まってきます。
入り口部分に、車というよりもバイクと自転車がぎっしり並んでいまして、帰り際の夕方には日本の浴衣姿のように、こざっぱりとタオルを肩に掛けて行く姿などは、本当に日本の夏のようです。
アンカー:雨季が本格化すると、植物が活き活きとしてくるというのはあるんですか。
最近では雨季とよばずに、私たちはグリーン・シーズン(Green season)とよぶんですけれども、赤土のほこりが全部洗い流されて、濃い緑の平原が現れまして、緑の手毬(てまり)を乗せたようなシュガーパーム(ウチワヤシ、Borassus flabellifer)の木が、一本一本というふうに見えてくるんです。
そこがものすごく生命力を感じるシーンでして、まさにグリーン・シーズンという感じです。
アンカー:シュガーパーム?パームっていうのはヤシで。
そうですね。ただ、形がひょろひょろって背が高くなりまして、上のほうに球形状の葉っぱが生えます。
樹液から砂糖を作ったり、飲料酒を造ったりする木になります。
アンカー:ああ、そうですか。そうすると、この時季というのは地元の人たち、あるいは松井さんのように、そこで生活をしている人たちにとっては、いいシーズンということになるんでしょうかね。
私は非常に活き活きしていて好きな時季です。
乾季には味わえない、自然がくれる産物にすごく感謝できる時季になります。
アンカー:ああ、そうですか。では、お仕事もお忙しいでしょうけれども、このシーズンもまた大いに楽しんでください。
はい。ありがとうございます。
アンカー:ありがとうございました。おやすみなさい。
おやすみなさいませ。
10日放送カンボジア・シェムリアップから松井丈美さんのレポート
- シュガーパームとよばれるヤシの木は何種類かあるようなのですが、緑の手毬が乗っているような木というのは、ウチワヤシという種類ではないかと思います。松井さんのレポートは前回も観光地のご紹介でしたが、私はお話を聴いていると行った気分になります。(編者)
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