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庭の手入れとお付き合い

庭のシソの葉、昔懐かしい石蹴り遊び、7月から始まったオランダの禁煙法、庭の草むしりをしない日本人の家への苦情、草刈りのやり方が分らない人、七夕の日に詠んだ短歌について。
アンカー宇田川清江さん:オランダ、アウトホルンの平田曜子さんです。平田さん。

こんばんわ。

アンカー:こんばんわ。お願いいたします。

はい。

アンカー:そちらは天気はどんなですか。

なんか朝から雨が降ったり、晴れ間が出たり、曇ったり、一日のうちで四季を感じた奇妙な日でした。

アンカー:そうですか。暑いんですか。寒いんですか。

夏休みが始まったばかりなのに、なんかもう夏が終わったというような感じですね。最高気温が21度、最低気温が14度です。

私が丹精込めて育てている我が家の庭にも、シソが出てきて、すごい楽しみ。

アンカー:あら、そうですか。

はい(笑)

アンカー:緑色のシソですか。

はい、そうです。

アンカー:そうですか。それは楽しみですね。

ええ。

もう夏休みが始まりまして、子どもたちは長い休みに入るんです。

私が子供の頃に地面に輪を描いてケンケンパという「石蹴り」という遊びがあったんですが、なんと懐かしいことに、そういう遊びをオランダの子供たちはしているんですよ。懐かしくて。

アンカー:いいですね。外で皆で遊べて。

はい。

アンカー:今日はどんなニュースがございますか。

国内で大きなニュースがあります。禁煙法が施行されました。

7月1日より、ホテル、レストラン、カフェなど公共の飲食店が一斉に禁煙となりました。

これはもちろん、健康のために喫煙者を減らすことがねらいです。

テレグラフ(De Telegraaf)のアンケートによりますと、54%が賛成で残りは馬鹿馬鹿しいという意見でした。

アンカー:ほう。

この馬鹿馬鹿しいという意味は、結局、誰も取り締まる人がいないわけですね。ですから、本当に個人個人の良心に任せるしかないんです。

先日、私がアムステルダムのカフェで食事をした時に、お店の人に7月1日からの禁煙法施行について聞いてみたんです。

その日は陽気が良かったので、皆店内ではなく、オープンカフェといって、外で飲んだり食べたりしていたんですが、外のテラスではタバコを吸ってもいいんだそうです。

アンカー:ああ、そうなんですか。

ええ。ですから、今から始めて徐々に慣らしていくんでしょうね。今ですと外でも吸えると。冬になりますと中だけですから。

でも、時事通信によりますと、英国ではこの7月でこの施行法が1年経ったそうですが、それでなんと40万人もの人が禁煙に成功したということですから、はたしてオランダはどうでしょう。期待しております。

アンカー:どうでしょうね。

今日はお付き合いのことについて、お話ししたいと思います。

アンカー:はい。

庭の手入れはお付き合いの要(かなめ)という、あたりまえのことなんですが、そういうオランダの話です。

アンカー:庭の手入れですか。

はい。庭の手入れです。身近に日本からの駐在員に住宅をお世話している人がおります。彼からこの話を聞いた時は、私はちょっと笑っては済まされない問題だと思いました。

こういうことです。。。大家のオランダ人は大変困っていました。なぜならば、庭の雑草を取らない人が多いので、当然お隣から、その家を借りている日本人に苦情がいきました。そこで、その日本人が「あ、気が付きませんで。すぐに草取りをしますから」と言えば、もう事は済むのですが、それでも1ヶ月、3ヶ月、半年放っておきました。そうすると、今度は大家さんに苦情が来ました。

オランダの一般的な住まいというのは、レンガ造りの3階建てが、数軒並んで一棟になっているんです。ですから、両隣とは壁一枚で仕切られているんです。まあ、優雅な長屋ですわね。

そして、住まいだけではなく庭も、生垣や塀で仕切られているだけで、地続きなわけです。片方が雑草の手入れをしなければ、どんどん伸びて隣りにも侵入してしまうというわけです。

しかも、こういう綺麗な国ですから、庭は通る人が楽しめるように前の庭と、後ろでテーブルを置いて食事ができる広いスペースがある素敵な後ろの庭、というものがあるわけですね。

アンカー:ええ。

ですから、つくづく思うのは、庭というのは一握りが綺麗にしても意味が無いんですよね。皆が手入れをしているからこそ、景観が保たれていると。

アンカー:お隣近所ですね。

はい。皆さんもう本当に綺麗です。ですから、逆にそんな中で草ぼうぼうの家があれば、目立つこと目立つこと。。。

大袈裟ではなくて、まったく庭の手入れをしないで草をジャングルのようにしている家というのは、人格を疑われる問題です。

アンカー:ほう。そうですか。

それでですね、冒頭の彼は家の契約をした際に、30代の日本人の駐在員に注意点の一つとして、「雑草を刈ってくださいね」と言ったそうです。すると、驚くべき返事が返ってきました。

「雑草を刈ったことが無いので、やり方が分りません」

「えー!?」っと彼はびっくりしたそうです。

なぜかというと、生まれた時からアパート、マンション暮らしで庭のある家に住んだことがないからということです。

アンカー:ああ、そういう人は一杯いると思いますよ。

ねえ。それを聞いて、そういう住宅事情を理解できるにしても、私は30過ぎた一端の大人が、雑草を刈ったことが無いということに本当に驚いたんです。

アンカー:ああ、そうですか。

ええ。また、庭のある家に住んでいても、親御さんが手伝いをさせなかったら、きっといくつになっても、草取りができない大人になってしまうんでしょうね。

アンカー:そうですね。草むしりをしたことがないという人も、結構いると思いますよ。

ねえ。数年前に大学生の甥っ子が来たんですね。

アンカー:ええ。

それで、草むしりの手伝いをさせたんですが、まずやったことがない。それで、見ていると根っこから取らなくてはいけないのに、上だけすいすいと抜く。だから、スコップでこうやるのよって教えたんですけれども、もうびっくりしました。

アンカー:ああ。オランダの家は全部庭が付いているんですか。庭の無いマンションももちろんあるわけですよね。

もちろんあります。ですから、そういうことは時間も無いし苦手だという人は、最初からそういう所に住むべきですよね。

アンカー:そうですね。

日本には「かわいい子には旅をさせよ」という言葉がありますが、そうではなくて、「子がかわいくば、小さい時から手伝いをさせよ」ですよね(笑)

アンカー:そうですね(笑)周りの方がお困りになるわけですね。

そうですね。「自分の土地だし、自分の庭だし、自分の持ち物だからいいじゃないか」では理屈が通らないんです。

アンカー:はい。

だって、そこはもう皆の景観なんですから、あなたのために景観が乱れるということで、やっぱり苦情がいきます。

アンカー:ええ。

ですから「自分だけじゃないのよ。周りの目があるのよ」という考えを持たないと、ご近所とスムーズにいきませんね。

アンカー:なるほど。そうですか。

ええ。

アンカー:ああ、そうですか。お庭の手入れをしていると、お隣同士とも仲良くなりますよね。たしかに。

そうですね。皆さん機嫌が良くて、私が庭に出ていると「精が出るわね」とか、「あなたが一生懸命やっているから、庭が綺麗なのね」とか、本当に潤滑油ですよね。

アンカー:ああ。

前にも近所の方に聞いたことがあるんです。「隣の人が全然草取りをしないので、うちのほうまで伸びてきて困る」とか、「家を売りに出しているんだけれども、お隣の人が全く手入れをしないので、家を見に来る人が『こんなお隣では……』と買いたがらない。手紙を出しても全然聞いてくれない」とか、本当にその方は途方に暮れていました。

アンカー:ああ、そうですか。

結局、一年かかってやっと売れました。

アンカー:そうですか。

ええ。

アンカー:これから日本からオランダに駐在する方は、庭の無い所に住んだほうがいいかも知れない(笑)

そうですね。手入れをしない人はね。

アンカー:手入れできない人はね。

ええ。時間が無いから、忙しいからというのは言い訳にならなくて、皆がそういう中でやっているわけですから。

本当に雑草って、取っても取っても出てきますね。

アンカー:そうですねえ。

でも、物は考えようで、やってもやっても報われないことは一杯ありますけれども、草取りって、やればやっただけ綺麗になります(笑)

アンカー:綺麗になります。(笑)たしかにね。

私はやりがいのある仕事だと思っています。

アンカー:なるほど。ところで、今日は七夕ですが、そちらでは何かそんな行事なさいます?

そうですね。宇田川さん、私ね、日本を離れて、故国の行事を大切にするようになりました。

毎年ね、家族それぞれが、願い事というよりも、今の気持ちを短冊に書いて、庭木に飾って七夕さまを歌っているんですよ。

アンカー:あら、そうですか。

空気が綺麗なので、手を伸ばせば届くようなところに星が見えます。

アンカー:ああ、いいですね。

いいでしょう(笑)

自慢にもなんにもならないんですが、つい先日、私はオランダに住んで、まる20年になりました。

それで、不思議だなと思うんですけれども、日本にいたらきっと畑に種をまいて野菜を育てるとか、ぬか漬けをするとか、郷愁に誘われて短歌を詠むといったことを、私はしてたのかしら?と思うんです。

アンカー:短歌も詠まれるんですか!?

はい。

アンカー:えー。聴かせてくださいな。

はい(笑)

シソが元気に育つようにと、岩手県の遠野にいる母がしていたように、畑に米のとぎ汁をまいているんです。

アンカー:はい。

今宵は短冊形に切った画用紙に、一首詠んで七夕さまに捧げました。聴いてくださいますか。

アンカー:はい。どうぞ。

シソの葉に
米のとぎ汁まく夕べ
どうしていますか
故国の母よ

アンカー:ああ、いいですね。

ありがとうございます。

アンカー:お母様お喜びでしょう。きっと。

そうでしょうか。

アンカー:ええ。ありがとうございました。

はい。こちらこそ。
7日放送オランダ・アウトホルンから平田曜子さんのレポート

  • 日本では草ぼうぼうの野原が多いせいか、雑草が伸びていても、あまり気にならないのかも知れませんね。オランダで庭のある家にお住まいになる方は、大変でしょうけれど庭のお手入れもがんばってください(笑)(編者)

テーマ : ラジオ深夜便
ジャンル : テレビ・ラジオ

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