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タイの東北地方の恵み
タイの東北地方は方角でなくて「イサーン」とよぶこと、土地が痩せているため他の地域ではあまり見られない草や動物や虫の食材、自然の恵みを食べられるという豊かな食生活について。
アンカー峯尾武男さん:アジアリポートです。初めにタイ、バンコクから、シャンティ国際ボランティア会タイ事務所の江幡むつみさんにお話を聞きます。江幡さん。
こんばんわ。
アンカー:こんばんわ。えー、今日はタイの食生活についてのお話をして頂くんですが、それにはまず、タイの東北部のお話から始まってくるわけですね。
はい。そうです。タイは大きく分けると、日本のように北とか南に分けられるんですけれども、だいたい3分の1ぐらいを占めて、人数が非常に多いのが東北地方なんですね。日本と同じで、農業をやっている方が多い地区なんです。
そこを指す時に、他の地方では方角で言うのに、そこの地方だけはタイ語でイサーン(Isan)というふうに表現をします。
アンカー:イサーンですか。
はい。意味はちょっと分らないんですけれども、東北のラオス国境の辺りの地域を総称して、イサーン地方というような言い方をするんです。
ここは農作物を作っているにもかかわらず、自然環境があまり良くないので、まあ貧しい人が多いというイメージがありまして、わりと貧しい田舎者みたいな、ちょっとあまりいいイメージが無いんですね。
アンカー:ほー。はい。
そうした人たちというのは、全国に散らばっていまして、特にバンコクに出稼ぎに来ている人なんかは、ほとんどそのイサーンの人になります。
日本の方々は「タイ料理」というと、「すごい辛い」とか、「臭いがきつい」というイメージがあると思うんですけれども、実はそれは全部ではなくて、たぶんそれはイサーンの料理が、臭いがわりときつかったり、味が濃かったり、辛かったりします。
それは何でかといいますと、自然条件が非常に厳しくて、雨があまり降らなかったり、土が痩せているので、それで貧しい人が多いわけなんですけれども、そのために、わりと中央部や南の方では食べないような、草とか、虫とか、動物でもいわゆるゲテモノみたいな物をたくさん食べるんですね。
アンカー:はあ、ええ。
それの臭いがきついので、おそらく辛くしたりとか、その臭いに勝つようなハーブをたくさん使うんだと思います。
なので、東北出身の方はこちらに来て、「私は辛い物が食べられないの」なんて、田舎出身というのをごまかす時に、そんなふうに言うんですけれども、地方で食べる物がバンコクでもわりと出回るようになっています。
アンカー:ああ、なるほどね。具体的に食事の素材は、どういう物があるんですか。
そうですね。有名なというか、他の地方でもわりと食べる物だと、イノシシとか、カエルとかありますけど。
アンカー:ええ。
あとは稲刈りの時季だけ、稲穂を食べて育っているネズミがいて、その野ネズミとか、あとはリスとか、ヘビとかですね。
あと、県によっては、これはあまりポピュラーでないんですけれども、犬を食べる地方もあります。
アンカー:犬ね。。。
はい。あとは虫ですね。虫は結構よく食べるんですけれども、バンコクでもバッタとか、コオロギとか、イモムシ、タガメ、カナブンというのは、すごくよく見かけます。
アンカー:ははあ。
こういった物は、バンコクの方だったり、ちょっと中級より上の方はゲテモノだと思って「えー!?そんなの食べるのー?」と言うんですけれど。
外国人である我々も、普通はあまり食べないんですが、仕事の関係でお付き合いしている方に東北の方が多いのと、そうでなくても、わりと人懐っこい人が多いので、お店で買い物したり、レストランで給仕している人とおしゃべりしたりするんですよね。
アンカー:ええ。
その人たちが仕事をしながら、お菓子みたいにぱくぱく食べているのをよく見かけるのが、バッタとかコオロギの揚げた物だったりするんです。
え!?なんて見ていると、「食べる?」なんて勧められたりするんですけれども、その中には「外人なんだから、食べられないでしょ」というのが一つと、「私たちにとっては、おいしい物なんだけれど、どうかしら?」というような感じがありまして。結構、私も頂いております。
アンカー:ああ。決して悪意ではなくて、「どう?食べてみない?」というのは、一種の友情の表れというか、そういうあれですね。
そうですね。見る目がもう馬鹿にしている人には、勧めないと思うんですけれど、「あ、いい匂い」なんて言うと、「どう?」という感じで勧められます。
私もせっかくチャンスがある時に、いろいろな物を食べたいものですから、今までバッタ、コオロギ、イモムシ、タガメ、アリ、全部食べてみました。
アンカー:ああ、そうですか。ちゃんと見ている前で食べるわけでしょ。
そうですね。目の前で。手足頭が付いたままバリバリと頂きます。
アンカー:ああ。中にはおいしい物ってありました?
バッタとか、コオロギはすごくおいしくてですね、揚げてお醤油みたいな物で味をからめてから、胡椒を振るんですけれど、よく日本の居酒屋さんで出る川エビのから揚げの、ちょっと味が濃い版という感じで、ビールのおつまみとかには、すごく合いますね。おいしいです。
アンカー:ああ、なるほどね。あの、虫といえるかどうか分りませんけれども、私なんかも昔、蜂の子を食べた経験があるんですけれども。
ああ、そうですか。蜂の子もすごく皆さん大喜びで、巣を取って巣からほじくり出して食べたりするんです。私はまだ、それは怖くて(笑)食べたことはないですね。
アンカー:ああ、そうですか。私も子供の頃に、そういう物を食べた覚えがありますが。ふーん。。。そうですか。そうすると、自然条件の厳しい所で暮らす人々の多いイサーンで、どちらかというとタイ国内では、経済的に恵まれない貧しい人たちだみたいな、だから何でも食べるんだみたいな、というふうに思われている面があるわけですね。
私がタイに住んでいて、実はイサーンの人が一番食生活が豊かなんじゃないかなと思うのは、なんでも自然の恵みを頂けるわけで、それを見た目が悪いからとか、臭いからといって敬遠しないで食べているので、いろんな物を食べるチャンスが一番あるんじゃないかなと思います。実は、いい生活をしているんじゃないかなというふうに思います。
アンカー:ああ。なるほどね。さっき、ちょっと江幡さん仰いましたけれど、やってらっしゃるお仕事の関係上、シャンティ国際ボランティア会ですから、いろんな人と接することが、江幡さんたちの一つの日常果たすべきことなわけですね。
そうですね。教育支援の仕事をしているのですが、どうしてもタイで貧しい方だと、スラムにしろ農村にしろ東北の方が8割か9割になりますので、そういった方々と接する機会が多いです。
アンカー:そうするとそうした方たちが、どんな食生活を送っているかというのも、ただ見て覚えるだけじゃなくて、実際に経験をするというのも一つの大事なお仕事というか、、、
そうですね。たぶん食いしんぼうなので、同僚はあまり手を出さないんですけれど、私は食べちゃうので。実は食いしんぼうなので、その辺はイサーンの人たちと気が合うのかなあと思ったりしています。
アンカー:まあ、そういう状況を楽しんでもいらっしゃるとなんでしょうね。
はい。
アンカー:はい。ありがとうございました。
ありがとうございました。
12日放送タイ・バンコクから江幡むつみさんのレポート
アンカー峯尾武男さん:アジアリポートです。初めにタイ、バンコクから、シャンティ国際ボランティア会タイ事務所の江幡むつみさんにお話を聞きます。江幡さん。
こんばんわ。
アンカー:こんばんわ。えー、今日はタイの食生活についてのお話をして頂くんですが、それにはまず、タイの東北部のお話から始まってくるわけですね。
はい。そうです。タイは大きく分けると、日本のように北とか南に分けられるんですけれども、だいたい3分の1ぐらいを占めて、人数が非常に多いのが東北地方なんですね。日本と同じで、農業をやっている方が多い地区なんです。
そこを指す時に、他の地方では方角で言うのに、そこの地方だけはタイ語でイサーン(Isan)というふうに表現をします。
アンカー:イサーンですか。
はい。意味はちょっと分らないんですけれども、東北のラオス国境の辺りの地域を総称して、イサーン地方というような言い方をするんです。
ここは農作物を作っているにもかかわらず、自然環境があまり良くないので、まあ貧しい人が多いというイメージがありまして、わりと貧しい田舎者みたいな、ちょっとあまりいいイメージが無いんですね。
アンカー:ほー。はい。
そうした人たちというのは、全国に散らばっていまして、特にバンコクに出稼ぎに来ている人なんかは、ほとんどそのイサーンの人になります。
日本の方々は「タイ料理」というと、「すごい辛い」とか、「臭いがきつい」というイメージがあると思うんですけれども、実はそれは全部ではなくて、たぶんそれはイサーンの料理が、臭いがわりときつかったり、味が濃かったり、辛かったりします。
それは何でかといいますと、自然条件が非常に厳しくて、雨があまり降らなかったり、土が痩せているので、それで貧しい人が多いわけなんですけれども、そのために、わりと中央部や南の方では食べないような、草とか、虫とか、動物でもいわゆるゲテモノみたいな物をたくさん食べるんですね。
アンカー:はあ、ええ。
それの臭いがきついので、おそらく辛くしたりとか、その臭いに勝つようなハーブをたくさん使うんだと思います。
なので、東北出身の方はこちらに来て、「私は辛い物が食べられないの」なんて、田舎出身というのをごまかす時に、そんなふうに言うんですけれども、地方で食べる物がバンコクでもわりと出回るようになっています。
アンカー:ああ、なるほどね。具体的に食事の素材は、どういう物があるんですか。
そうですね。有名なというか、他の地方でもわりと食べる物だと、イノシシとか、カエルとかありますけど。
アンカー:ええ。
あとは稲刈りの時季だけ、稲穂を食べて育っているネズミがいて、その野ネズミとか、あとはリスとか、ヘビとかですね。
あと、県によっては、これはあまりポピュラーでないんですけれども、犬を食べる地方もあります。
アンカー:犬ね。。。
はい。あとは虫ですね。虫は結構よく食べるんですけれども、バンコクでもバッタとか、コオロギとか、イモムシ、タガメ、カナブンというのは、すごくよく見かけます。
アンカー:ははあ。
こういった物は、バンコクの方だったり、ちょっと中級より上の方はゲテモノだと思って「えー!?そんなの食べるのー?」と言うんですけれど。
外国人である我々も、普通はあまり食べないんですが、仕事の関係でお付き合いしている方に東北の方が多いのと、そうでなくても、わりと人懐っこい人が多いので、お店で買い物したり、レストランで給仕している人とおしゃべりしたりするんですよね。
アンカー:ええ。
その人たちが仕事をしながら、お菓子みたいにぱくぱく食べているのをよく見かけるのが、バッタとかコオロギの揚げた物だったりするんです。
え!?なんて見ていると、「食べる?」なんて勧められたりするんですけれども、その中には「外人なんだから、食べられないでしょ」というのが一つと、「私たちにとっては、おいしい物なんだけれど、どうかしら?」というような感じがありまして。結構、私も頂いております。
アンカー:ああ。決して悪意ではなくて、「どう?食べてみない?」というのは、一種の友情の表れというか、そういうあれですね。
そうですね。見る目がもう馬鹿にしている人には、勧めないと思うんですけれど、「あ、いい匂い」なんて言うと、「どう?」という感じで勧められます。
私もせっかくチャンスがある時に、いろいろな物を食べたいものですから、今までバッタ、コオロギ、イモムシ、タガメ、アリ、全部食べてみました。
アンカー:ああ、そうですか。ちゃんと見ている前で食べるわけでしょ。
そうですね。目の前で。手足頭が付いたままバリバリと頂きます。
アンカー:ああ。中にはおいしい物ってありました?
バッタとか、コオロギはすごくおいしくてですね、揚げてお醤油みたいな物で味をからめてから、胡椒を振るんですけれど、よく日本の居酒屋さんで出る川エビのから揚げの、ちょっと味が濃い版という感じで、ビールのおつまみとかには、すごく合いますね。おいしいです。
アンカー:ああ、なるほどね。あの、虫といえるかどうか分りませんけれども、私なんかも昔、蜂の子を食べた経験があるんですけれども。
ああ、そうですか。蜂の子もすごく皆さん大喜びで、巣を取って巣からほじくり出して食べたりするんです。私はまだ、それは怖くて(笑)食べたことはないですね。
アンカー:ああ、そうですか。私も子供の頃に、そういう物を食べた覚えがありますが。ふーん。。。そうですか。そうすると、自然条件の厳しい所で暮らす人々の多いイサーンで、どちらかというとタイ国内では、経済的に恵まれない貧しい人たちだみたいな、だから何でも食べるんだみたいな、というふうに思われている面があるわけですね。
私がタイに住んでいて、実はイサーンの人が一番食生活が豊かなんじゃないかなと思うのは、なんでも自然の恵みを頂けるわけで、それを見た目が悪いからとか、臭いからといって敬遠しないで食べているので、いろんな物を食べるチャンスが一番あるんじゃないかなと思います。実は、いい生活をしているんじゃないかなというふうに思います。
アンカー:ああ。なるほどね。さっき、ちょっと江幡さん仰いましたけれど、やってらっしゃるお仕事の関係上、シャンティ国際ボランティア会ですから、いろんな人と接することが、江幡さんたちの一つの日常果たすべきことなわけですね。
そうですね。教育支援の仕事をしているのですが、どうしてもタイで貧しい方だと、スラムにしろ農村にしろ東北の方が8割か9割になりますので、そういった方々と接する機会が多いです。
アンカー:そうするとそうした方たちが、どんな食生活を送っているかというのも、ただ見て覚えるだけじゃなくて、実際に経験をするというのも一つの大事なお仕事というか、、、
そうですね。たぶん食いしんぼうなので、同僚はあまり手を出さないんですけれど、私は食べちゃうので。実は食いしんぼうなので、その辺はイサーンの人たちと気が合うのかなあと思ったりしています。
アンカー:まあ、そういう状況を楽しんでもいらっしゃるとなんでしょうね。
はい。
アンカー:はい。ありがとうございました。
ありがとうございました。
12日放送タイ・バンコクから江幡むつみさんのレポート
- 江幡さんのお話は毎回どきどきします。食べ物を「どう?」と勧めてくれたイサーンの人の気持ちが分りやすくて、今回も江幡さんのお話は面白いなと思いました。(編者)
- イサーンの大地走行2000キロプラス - イサーンの語源についての記事や各地の旅行記など。写真もすごく多いです。
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