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カンボジアの日の出スポット

アンコールワット以外の日の出スポットとしてロリオスグループのバコン寺院とスラスランの沐浴場の紹介、数年前バコン寺院に日の出を見に行った際に出会った子供たちのことについて。

明けましておめでとうございます。カンボジア人の正月はタイなどと同じく4月に祝う。このため、お宮参りのようなものはカンボジア人の間ではほとんどしない。しかし、昨今の観光ブームでアンコールワットへ初詣に出かける観光客の人たちがいる。アンコールワットには日本人、香港、台湾の人、それから欧米人も来る。アンコールワットの日の出はよく知られるようになり、ほとんどの人はまずアンコールワットの日の出を参拝しているようだ。ただ一度アンコールワットへ行った人には、私のおすすめのスポットがあるので今回そこをぜひ案内したい。

まず最初にアンコール・コンパウンドという、アンコールワットやアンコール・トムという観光名所がある地域から南方へ13kmほど、シェムリアップ(Siem Reap)市内から車で30、40分ほど走った所にロリオス(Roluos)グループという遺跡群がある。ここのバコン寺院という所では、普段から僧侶たちが静かに朝のお勤めをするのを脇目にしながらゆっくりと昇る太陽を待つことができる。ここは他の観光客の人も少ない。ただ、日没で有名なバケン山という所と名前が似ているので間違える人がいるかもしれない。このバコン寺院では今でも僧侶たちがお勤めをしたり、普段の活動をしたりする所なので何ともいえない肌で感じるものがある。日の出を見るために暗いうちからバコン寺院へ行くと、ひんやりとした朝の澄んだ空気を堪能できるし空気の流れを感じやすい。そのため、この中で御来光を目にすると非常に有り難い気分にさせてもらえて心が豊かになる。

アンカー西橋正泰さん:さっき「ゆっくり昇る」とおっしゃいましたね。それは見た目で大きな太陽がゆっくり上がってくるという感じなのですか。

アンコールワットで見る日の出は、少しアンコールワットの後ろ手に上がってくるので距離感がある。それに対してバコン寺院では目の前の森の中から上がってくるので、わりと近くから太陽が上がってくる感じがする。太陽もアンコールワットで見るよりも大き目の感じだ。それに太陽の色と、見え隠れする僧侶たちの僧衣の鮮やかなオレンジ色はコントラストが良くて本当に得した気分になる。

アンカー西橋正泰さん:そのロリオスグループという遺跡群の中のバコン寺院とおっしゃいましたね。ロリオスという所はどんな所ですか。

ジャヤーヴァルマン2世という人が最初のアンコール王朝をプノン・クーレンという場所のクーレン山に創った。それから半世紀後、王朝を外敵などから守るという目的で移転することにしたそうである。そこで、当時のインドラヴァルマン王がロリオスという地に王朝を移した。バコン寺院の他にもいくつかの遺跡があるのだけれども、そこを首都としてアンコール王朝が生まれ、さらに後には現在のアンコールワットの方へ王朝が移転したとされている。壁に彫られている彫刻などのレリーフも、より古い時代の遺跡より良い状態で残っているので、日の出の後はゆっくりレリーフを見て歩くのも楽しいと思う。このレリーフは各国の写真家が写真を撮ったり、画家が絵を描いているので、良い状態で残っているのが解ると思う。

このロリオスグループの中には、クメール人の物語によく出てくる牛を祭ったプレアコーという像があるけれども、その名前を取ったプレアコー寺院が存在する。それから、ヒンズーのレロイ寺院も見所である。この辺りはインドの文化や中国の仏教などが、いろいろ入り混じってできているけれども、ロリオスにはヒンズー色のわりと強いお寺が残っている。

何年か前にバコン寺院へ日の出を見に行った時、ドライバーにバコン寺院で待っていてもらって、ロリオスグループを歩いて周ったら4時間くらいかかった。ドライバーにも馬鹿なことをするなと言われたけれども、その4時間は非常に貴重だった。この時はふれあいができたらと思って、100個入りのキャンディ袋を5、6個バックに詰めて行った。1つ袋を開けるとどこに子供たちがいたのかというくらい、無数の子供たちがやってきた。本当に数え切れないくらいの子供たちで驚いた。昔の日本の子供たちのように表でよく遊んで日焼けした肌に、希望に満ちた目をしていた。やはりこの時季は寒いので鼻水が少し出ている子もいた。今は皆服は着ているけれども、当時は裸だった。日本人には何か非常に懐かしい村の光景がまだあった。その屈託の無い笑顔が、この地で一度にたくさん見られたことが貴重な経験だったと思う。子供たちはすぐにキャンディを開けて食べていた。

2つ目の日の出スポットは、スラスランという昔は王様の沐浴(もくよく)場だった所で、この辺りでは一番大きくてオレンジの濃い太陽が見られる場所だと思う。

アンカー西橋正泰さん:そこは湖か何かがあるんですか。

ここは湖くらい大きいので湖だと思ってしまうけれども、王様の沐浴のための人工池である。日本人には東洋のモナリザとして有名なバンテアイ・スレイ(Banteay Srei)という寺院に行く途中にある。今、各遺跡寺院には物売りの子供たちが規制されて入れないけれども、ここは寺院ではないので子供たちが集中して来ているので、この数の多い子供たちの押し売りに負けずに太陽を堪能するのは上級クラスの観光になると思う。子供たちはお土産になるような小さな手作りの物、民芸品を売りに来るけれども、ここの太陽は一見の価値があると思う。約1時間くらい東から西へ移って行く太陽を赤い大きなままずっと見ることができる。ぜひパワーを温存して出かけてもらえると楽しい御来光になると思う。また今年もよろしくお願いします。
5日放送カンボジア・シェムリアップから松井丈美さんのレポート

  • 下の映像はYou Tubeより「バコン」(7分54秒)。



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